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世界の名刺事情 海外と日本の名刺の違い

海外と日本では名刺のサイズや意味が異なります。そう言われてもピンとこないですよね。たとえば日本では名刺フォルダーできちんと整理しますが、赴任してきた外国の方からすると、なぜそんなことをするのか意味がわからないと思われるようです。

そこで世界と日本の名刺の違いを比べてみました。これがまた言わずもがなてんでバラバラ。国民性の違いはもちろん、ビジネスに対しての姿勢、さらにはイノベーション能力の差まで見えてきたのです。

 

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世界の名刺サイズは?日本との違い

名刺サイズは実は国によって異なります。日本で「名刺」のウンチクとしてよく取り上げられるのが『1:1.618』の黄金比に名刺サイズがなっているということ。

4号サイズと呼ばれる標準の名刺サイズは長辺が91mm、短辺が55mmのサイズになっています。大阪9号、東京4号と呼ばれている「91×55mm」の大きさのこと。このサイズ、厳密にいうと90.9mm×54.54mmになります。もっと細かく言うと『3寸×1寸8分』。これが日本の名刺サイズの基準になります。この「3寸」に対して黄金比の1.618を割り当てると「1寸8分5厘」になることからのウンチクですが、では海外の名刺も黄金比になっているのでしょうか?

[各国の名刺サイズ]

  • 日本 91×55mm (3寸×1寸8分) 1:0.604
  • アメリカ 88.9×50.8mm (3.5×2インチ) 1:0.571
  • フランス 85×55mm (85×55mm) 1:0.647
  • イギリス 85×55mm (85×55mm) 1:0.647
  • ドイツ 85×55mm (85×55mm) 1:0.647
  • オーストラリア 90×55mm (90×55mm) 1:0.611
  • 中国 90×54mm (9×5.4厘米) 1:0.600
  • 韓国 90×50mm (90×50mm) 1:0.556

長辺を1としての対比を出してみましたが、こうして見ていくと日本の名刺も言うほど黄金比になっているかというと微妙な感じもします。逆に黄金比に最も近いのはオーストラリア、最も遠いのは韓国になります。アメリカは意地でもヤード・ポンド法しか使わないので、キリのいいインチ寸法になっていますし、ユーロ統合されているヨーロッパ勢はこぞって同じ寸法というのが面白いですよね。

 

名刺交換はマナー?そんなの知ったこっちゃないね!

日本のビジネスシーンにおいて「名刺交換」は、ある意味、儀式ばったものと言えるかもしれません。「礼を尽くす」と言えば聞こえはいいかもしれませんが、表面的すぎて本質がないと突っ込まれても、まあ何も言い返せない場面も中にはあります。上司や部下の付き合い、とりあえず挨拶だけ、不在の間に勝手に机の上に置いてある。そんな意味をなさない名刺の数々が、どれだけデスクの引き出しの奥にたんまりと溜まっていることか。

では、海の向こうでは、いったいどんな「名刺」のやり取りがされているのでしょう。ちょうど今から、ある部長さんが海外出張に出かけるみたいですので、事のついでです、彼にこっそりと内緒でついて行ってみることにしましょう。

 

【海外出張1日目】アメリカ、ニューヨーク

ニューヨーク支社のチームに呼び出されて、はるばる飛行機でニューヨークまでやってきました。今日は現地の取引先と初の打合せです。

チームリーダーと一緒に相手のオフィスに伺うと、糊のきいたシャツをビシッと決めたナイスガイが現れます。すかさず名刺入れから名刺を取り出そうとすると、相手は「やあ」と言いながら握手を求めてきます。
名刺を出せないまま、とりあえず握手をしてみたら、まあ、握る力が強い。「よく来たね」「こっちに来て座ってよ」「例の取引は任せてくれ」「お互いに損をしない仕事をしようじゃないか」スムーズに打合せが終わると、最後に相手が言ってきた。

「そうだ、連絡先を知りたいから名刺をくれないか?」

言われるがまま渡してみると、ナイスガイはなにやら名刺にメモを書き始めた。どうやら今の打合せで必要に思ったことを書き留めているらしい。書き終えるとニッコリ笑って、彼はペンと一緒に名刺をズボンのポケットに無造作にしまうのだった。

どうやらアメリカでは「名刺交換」は打合せや商談の最後に行われるらしい。しかも、メモ代わりにされた挙句、胸ポケットではなくズボンのポケットに突っ込んでいた・・・。さすが自由の国だ。

 

【海外出張2日目】イギリス、ロンドン

そのまま飛行機でロンドンまで飛んできました。こちらはロンドン支社の制作チーム。ニューヨークともやり取りをしています。今日は現地の部下を連れてオフィス訪問。ここは名刺交換のマナーをビシッと決めたい。そう思って相手先を尋ねるといかにも紳士的でスマートな男性がやってきます。

「さあ、こちらへ」握手もなければ、会釈もなく、ごく自然と応接間に通される。「例の要件についてですよね」「こちらは準備万端です」「メールに記載されていた連絡先で間違いないですよね」打合せが済むと、「ではまた」とオフィスを後にする。お辞儀をしたら「いかにも日本的だね」と楽しんでくれた。

どうやらロンドンでは「名刺」そのものが必要ないらしい。そのことを部下に確認したら「友人に送るカードぐらいしか持っていないですね」と笑っていた。

 

【海外出張3日目】中国、北京

ロンドンから今度は北京まで飛んできました。日本への帰りがけに製造ラインを確認しようと思ったのです。さっそく工場を管理しているオフィスに出向き、担当者と打合せをします。日本式の対応で「名刺」を渡すと、相手はよくわからない感じで、とりあえずは受け取ってくれた。けれど、どうも私のことをイマイチ理解していないようだ。

仕方がないので、こういう会社のこういう者で、今日はこれこれしかじかを確認に来たのだと伝える。と、相手は合点がいったようで、すかさず「名刺」を渡してきた。どうやら中国では素性のわからない相手には「名刺」を渡さないらしい。

 

他の国はどんな感じ?

そんなこんなで部長さんと地球を一周してきました。アメリカでは、まず挨拶や握手が先で、名刺は必要に応じてもらったり交換したり渡されたりといったことがあるようです。名刺に対しての扱いは日本ほど大切にされていなくて、メモに使われたりするのも日常茶飯事。イギリスなどのヨーロッパでは名刺文化がほとんどありません。中国も同じようにビジネスで名刺を使う頻度が少なく、身元や素性のわからない相手には名刺を渡すこともしません。

では、それ以外の国はどうでしょうか。日本に比較的近いのが「韓国」と「香港」「シンガポール」。どちらの国も普通にビジネスで名刺を使用しています。とくに「韓国」は、友達同士でも名刺を交換したりするみたいなので、日本のプライベート名刺に近いものがあります。

 

魂?そんなの知ったこっちゃないね!

日本が「名刺」に対して他国よりも異常なほどに執着している背景には、文化というよりも民族の精神的背景が影響しているとも言えます。その精神的背景とは何かというと『アニミズム』。Wikipediaを参照すると「アニミズム(英語: Animism)とは、生物・無機物を問わないすべてのものの中に霊魂、もしくは霊が宿っているという考え方」とあります。

要するに八百万の神がいる国ですので、山や大樹にはもちろん神様がいて、立派な社を立ててお祀りをしなければいけませんし、そういう神社的なものでなくても、日本の台所やトイレにも神様は存在すると普通に考えられています。生活していく風景のあちこちに神様が存在しているので、ごく自然と「名刺はその人の分身」という考え方も定着し、それがただの印刷されている紙だとしても大事に扱うのです。

一方、海外にはそういう考え方がありません。名刺はただの連絡先が書いてあるカードであって、それをどう扱おうがビジネスにとっては何一つ影響しないのです。

大切なのは「人対人」。

その会社を代表して来ている相手のスキルや情熱やアイデアなどの振る舞いだけが、ビジネスを続けるか止めるかの評価につながるのです。格式ばった名刺交換で、相手の立場や技術、経済力だけに目を向けるようなビジネス展開ではなく、できれば海外のように「人対人」で正々堂々と渡り歩けるような営業であったり交渉であったりをしていきたいとも思いますよね。

 

見ているだけでも楽しい、海外の名刺

最後に海外の名刺を扱っているサイトをいくつかご紹介します。どの名刺も職種の特徴をつかんだ面白いアイデアに溢れたものばかり。ここまで凝っているのも、海外の人たちがプラクティカル(実用性)に特化し、それを必要とする人にしか名刺を渡さないというスタンスからくるもの。イノベーションという意味でも、このアイデアは真似していきたいですね。

公式サイトPHOTOSHOPVIP

公式サイトASOBOAD

 

 

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